GO ASIA TRAIL

日本人のためのアジアトレイル情報

【台湾】2019 棲蘭100林道越野 / Taiwania Ultra Trail を走ってきました

GO ASIA TRAILの堤です。

2019年3月2日、台湾の宜蘭県の棲蘭(チーラン)で開催されたトレイルレース、棲蘭100林道越野(Taiwania Ultra Trail)に参加してきた。本大会は、昨年3月から開催されたレースで、今回で2回目のレース。昨年の参加者は140名だったが、今年は425名(100km)。昨年、ナショナルジオグラフィックで本大会が特集されたこともあり、国内外から注目されたレース。

YouTubeで昨年2018年大会のレースの状況が克明に記録されている。この時の優勝者である小川壮太さん、および星野由香里さんが出ております。言語は英語がベースだが、少し日本語もあるので、雰囲気は味わると思います。

youtu.be

大会概要

  • 距離:100km(累積標高:2480m)、52km(累積標高:1325m)
  • 制限時間: 15時間(100km)、9.5時間(52km)
  • メイン会場:明池国家森林遊楽区
  • スタート:2019年3月2日 5:00AM(100km)、7:00am(52km)

メイン会場の明池国家森林遊楽区はリゾート地でして、明池(ミンチー)という大きな池があるエリア。その池の畔に、一泊一室10,000円以上するホテルがある。また、数キロ離れた場所に棲蘭山荘というリゾートホテルもあり、大会側でこのホテルからのレース会場までのバスの運行もしている。

あと、3/2午前0時に台北駅から、3/2午前1時に台鉄羅東駅からシャトルバスも運行している(要予約、有料)。海外からの選手(特に日本人)は、台北駅からのシャトルバスに乗って会場入りする形になる。

goo.gl

棲蘭100林道越野を走ってみて・・・

100kmで制限時間15時間、累積標高2500mクラスのレースだったが、林道メインのレースだったので、なんとかなるだろうと思って走ってみたが、想像以上にハードなレースだった。同じ林道を走るOSJ ONTAKE 100の場合、制限時間は20時間のことを考慮すると、攻略の難しいレースだ。残念ながら、私のリザルトは、35kmにある「裏関門」に引っかかり8分足らずでDNF・・( ;∀;)

本格的にアジアのレースの洗礼を受けましたよ。今まで走ったレースは、欧米人がオーガナイザーなところばかりで、台湾人がオーガナイザーなところは初めて。欧米人に比べると運営が大雑把とか聞いてましたが、いろいろトラブりまくりのレースだった。

1. レースは台北駅から始まっていた

レースは3/2 5:00amスタートだが、多くの外国人は、0:00am台北駅発のシャトルバスで行きます。日本人も20名ぐらいいたと思います。前回参加したフォルモサとは異なり、長距離用のバスではなく、マイクロバスだった。時間通りにバスは来なかった(0:10ぐらいに来た)。これは想定していたのだが、高速道路をめっちゃ飛ばしていたせいか、道中揺れまくりで、全然寝れなかった。仕方がないので、会場に着いたら、仮眠とるかと考えていた。

で、3:00amにゴール地点である明池国家森林遊楽区に到着。あたりは真っ暗で、テントと仮設トイレしか見えず。しかも、標高1200mもあり、台湾とはいえ、さすがに寒い。ダウンジャケットだけでは寒くて、速攻でエマージェンシーブランケットを使用。

そして、ボランティアスタッフの人、100kmの人は荷物はここにおいて、3:30発バスでスタート地点である林道入り口まで行ってくださいとアナウンス。「ゼッケンは?」と聞いたらスタート地点にあるので、そこで受け取ってねとのこと。

そして、バスでスタート地点(林道入り口)まで行き、ビブと色々入った袋を貰ったんで、これ持って走るの?と聞いたら、この箱に入れたらゴールまで持っていきますよとのこと。ゴール地点でビブ渡せば良かったんじゃないと、突っ込みつつ(笑)ドタバタしてたらスタート5分前に。。。なんか、仮眠とる暇がなかったんで、一睡もできずにスタート(笑)

2. 睡眠不足と標高の高さで、身体が重い・・・

一睡もしてない上に、標高も1200~1981mまであがるので、全然ペース上がらず。深夜スタートのレースを走っているような感じだった。さすがに寝てないので、眠気もあり。制限時間15時間しかないので、寝る暇ないようなーと思いつつ淡々と走り続ける。

途中、日本人ランナーと遭遇したが、「顔、白いですよ、大丈夫ですか?」と心配された。あの時は、確かにあまり体調がよくないような感じだったかな。15km地点にあったエイドで温かい紅豆湯(餅の入っていないぜんざい)をいただいてから、身体がようやく目を覚まして始めたので、徐々にペースを上げられるようになった。

3. 裏関門

が、このままだと、ルールブックに記載されていた80km地点(16:00関門)に間に合わないなと逆算していた。が、50kmぐらいにある本大会の一番の名物である「台湾杉三姉妹(大きな台湾杉が3本立っているらしい)」を見に行くぞという願望が走るモチベーションとなっていた。しかし、世の中そんなに甘くなかった。

ルールブックにも、エイドステーションにも書かれてない地点(約35km地点)で、関門に遭遇。コースレイアウト上、途中で折り返すようになってたので、折り返し地点かと思っていたら、「裁判」のビブを着た台湾人お兄さんに呼び止められて、スマホで撮影された。チェックの一環かなと思って撮影してもらって、折り返そうとすると、また呼び止められた。なんかいろいろ聞いていたら、どうもここも関門になっているようでして、「Cut Off??」と英語で質問したら、うなずきました。

で、裁判お兄さんに「ここの関門は何時ですか?」と英語で聞いたら、「11:00am」と回答されて、時計見たら11:08となっていた。思わず「えええええーーーー!!!Oh My God!!!!」と叫んでしまいました。というわけで、ここでこのレースは終わりか・・・と思っていたら・・・

4. ゴールに戻るまでがレース

レースはここでは終わりではなかった。今考えると、まだ中盤だった。まず、CP3まで自分の足で戻ってということで、5km近く歩いて戻る。道中、一緒に関門に引っかかった日本人ランナー2名と一緒におしゃべりしながら1時間ぐらい歩き倒す。

CP3に到着後15分~20分ぐらい待機していたら、バンが来たのでそれに乗る。ゴールまでゆっくりできるわと思ってたら、なぜか82km地点(山屋)のエイドで降ろされる。このエイドには流暢な日本語が話せる台湾人が居たので、説明を聞くと「この車両で荷物運ぶから、降りてください」とのことでした・・・(笑)

しかし、ここのエイドステーション、飯が充実していて、台湾料理のビーフンスープやトマトスープやら、台湾式カレーライスもあった。時間帯的にお昼過ぎだったんで、ランチとして頂きました。台湾式カレーは、少し酸味はあったものの、めっちゃうまかった。

ここで待機してたら、前回女子優勝者の星野由香里さんが走ってきた。あまり足のコンディションがよくなさそうで、辛そうだった。でも、流石エリートランナーだけあって、ゆっくりながらもスタートされてました(今回は4位でした。)

そして、このエイドに降ろされて約1時間ぐらい(?)すると、新しい車両が到着したんで、それに乗って移動。途中、対向車と正面衝突しそうになって、急ブレーキ。今度こそゴールに行けるわと安心してたら、また途中で降ろされる。よくよく見たら、100kmのスタート地点だった。

ここから9km先のあるゴール(明池)まで自分の足で行ってくれとのこと(笑)ええーーー、と思いつつも、足はまだまだ元気だったんで、頑張って走ってゴールまで行きました。ただ、残り9kmは、林道ではなく車道峠道です。割と交通量も多かった。関西で言えば、六甲山の車道の横を9km走っているイメージ。ほんで、ゴールに戻ったんが、たぶん16:00ぐらいだった。なんだかんだで、合計50kmぐらい歩いたり走ったりした(笑)

まとめ

制限時間は15時間。かなりの走力がないと完走は難しい。林道がメインだが、累積標高も2500mぐらいあるんで、キツイ。サブ3.5ぐらいの走力は求められる。募集要項にフルマラソン5.5時間で走れる人とか書いてたので、これ無理だろうと思いました。100kmは、425名中162名が完走したので、完走率は38%ぐらいです。

男子トップは、Mario Mendoza(米国)で8時25分28秒。女子トップは、地元台湾の羅曉惠さんで10時間58分21秒。日本人トップは、男子は三浦裕一さんで8時間28分09秒で2位、女子は前回優勝者の星野由香里さん12時間08分12秒で4位でFINISH。リザルトは以下のURLに掲載されています。

https://bao-ming.com/eb/www/grade.php?activitysn=3430&contentsn=18577

チグハグな運営だったが、これはこれで楽しかった。完走もしてないのに、FINISHER用の置物を頂いた(日本語の少ししゃべれる台湾人ランナーさんに、完走してなくてももらえるよ、プレゼントだよと言われました)。ビブ受け取るときパスポート必要と公式ページに書かれていたのにチェックなしだったし、装備チェックもやるよと書いていたのに装備チェックもなかった。エマージェンシーブランケット、レインウエア、ヘッドライト必須)。まあ、この辺の緩さが台湾式なんだろうか。

ただ、今回で2回目の大会だが、昨年よりも参加人数が大幅に増えたこともあり、いろいろ課題と改善の余地のある大会でした。特に問題になったのが、DNFしたランナーの回収車両(ドナバス)が不足していた点ですね。おそらくオーガナイザーが予測する以上にリタイア者がいたので、輸送に時間を要した模様です。その影響もあって、日が暮れても、なかなかランナーの回収ができず、エイドで立ち往生。気温も下がったため、エマージェンシーブランケットを羽織っているランナーが多数いたことが報告されています。

この辺は、車両を増やすというのもありでしょうが、制限時間を例えば15時間→18時間に延長すれば、体力のあるランナーは自力で走ってゴールすると思います。ただ、残り9kmの車道は、夜間走行になるので、怖いですね。ここもコースを変更するなどの配慮が必要かもしれません。

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10km~15km地点にある「棲蘭神木園区」は凛とした雰囲気で、きれいに整備された場所でした。台湾杉も沢山あって、きれいでした。レースでなければ、しばらくぼーっとしていたいエリアでしたね。

あと、今回のレースでは、沢山の日本人ランナーの方々に、「GO ASIA TRAILの堤さんですよね?」「いつも見てます!」と声をかけていただけるようになりました。なんかちょっとした有名人になった。嬉しいようで、恥ずかしいような複雑の気分だが、こうやって日本人ランナーの方が、アジアのレースに走られている光景を見ると、微力ながらも貢献できているのかなと実感しております。

次回は、4月19日の中国の大連100を走る予定です。初めての中国のレースです。楽しみだ。ではでは~。

ご参考

地元メディアでも報道されています。

www.don1don.com

www.cna.com.tw