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【中国】2019 大連100を走ってきた(DALIAN 100 Ultra Endurance Race)

GO ASIA TRAILの堤です。

2019年4月19日~21日 中国の大連(Dalian/大连)で開催されたトレイルレース「大连100越野赛(英語名:DALIAN 100 Ultra Endurance Race)に参加してきた(以下、レース名を大連100と表記します)。大連100は、私が以前から参加してみたかった中国のレースで、このレースは2月末に発売されたRUN+TRAIL vol.35にも掲載させていただきました。

www.goasiatrail.com

大連は中国の東北部にある遼東半島に位置し、関西国際空港から約2.5時間でアクセス可能。実は、沖縄や北海道、台北よりも近い。中国の航空会社(中国南方、中国東方航空など)なら、往復2万円前後で航空券を取得できます。また、大連は日本企業が多数進出していることもあり、日本人駐在員が多い都市の一つ。そのためか、日本語メニューのあるお店や、日本語の通じる店員もいます(ただし、タクシーの運転手は全く通じないのでご注意を)。

大連100の大会概要

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DALIAN 100

  • レース名:大连100越野赛(英語名:DALIAN 100 Ultra Endurance Race)
  • 距離:100km(5800M+, ITRA 5)、50km(2900M+, ITRA 3)、20km(1180M+, ITRA 1)
  • 制限時間:30時間(100km)、18時間(50km)、7時間(20km)
  • スタート/ゴール地点:付家庄公园

大連100は中国を代表するトレイルランニングレースのひとつ。この大会を説明する上で、主催者を紹介したほうがよりこの大会のことが理解が深まります。主催者は、于雷(Yu Lei)という中国で有名なトレイルランナー。日本でいう鏑木剛や石川弘樹クラスの中国トレイルランナー界のレジェンド。

  • 中国人初のトルデジアン(TDG)完走者(2012年)
  • 2014年~2018年 UTMB連続完走
  • 2016年に10.5日以内にUTMB、4KVDA、TDGをすべて完走(合計:850km、累積標高60,000m)
  • ITRAの中国代表
  • 中国トレイルランナー界で「雷神」の異名を持つ

大連以外にも黄山や大理、万里の長城などでも大会を主催しており、雷越野(Lei Ultra Trail League)というブランド名で中国国内でレースを主催されています。大会に参加された中国人ランナーの様子を見ても、于雷さんが中国で絶大な人気のあるトレイルランナーであることを理解できました。

race.leiut.cn

レースエントリーに関して

レースエントリーに関しては、大連100を含めて、中国国内のレースは、海外からの直接の申し込みは難しいため、Trail Running in Chinaを運営されている三宅さんに代理でお願いしました。中国のトレイルレースは、決済がアリペイやWeChatペイにしか対応しておらず、中国国外に住んでいる人には敷居が高い。そのためか、香港、台湾、韓国のレースに比べると外国人ランナーの比率が少ないといった印象でした。

また、宿の手配や現地での移動、食事、レースコース詳細な情報提供も三宅さんには大変お世話になりました。宿は亿城商务酒店(Yi Cheng Business Hotel)というところで、3泊4日で1室日本円で5500円ぐらい。友人とシェアしたので、その半額で泊まれた。設備は古いが、部屋は広めなので、割と快適。Booking.comでも予約可能。日本領事館や日本企業が多数入居している森茂大厦(森ビル)の裏にあり、周辺にはコンビニや日本食レストラン、中華料理屋が多数あり、徒歩5~10分にはショッピングセンターや労働広場、人民広場といった観光スポットもあります。

www.booking.com

大会受付と装備

大会受付に関しては、スタート地点である「付家庄公园」にて行われます。100kmの人は、2019年4月19日の当日に実施。パスポートと、事前にメールで送付された誓約書(直筆サイン入り)が必要です。誓約書は、必ず日本で印刷して持っていく必要があります。日本のレースのように、忘れてきた人用に予備の誓約書が置いてませんのでご注意ください。また、過去に健康診断書の提出が求められたようだが、昨年から不要になったとのこと。

あと、2019年の装備レギュレーションはこんな感じです。モバイルバッテリーが必要装備となっているのが、他のレースにはないものだった。

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DALIAN 100 Regulation

ウェアに関しては細かな指定はありませんが、大連の4月中旬は寒いです。日本の関東や関西だと3月上旬ぐらいの気温。大連100は海沿いのトレイルを走るので、海からの風が冷たく、風も強いので、身体を一気に冷やします。そのため、防寒はもちろんのこと、ウインドストッパー素材もしくはそれに準拠したジャケットを持参したほうがいいと思います。私は、ベースレイヤーにファイントラックのメリノスピンライト、ジャケットは同じくファイントラックのスピアラップジャケットを装備して走りました。

大連100を走ってみて

個人的なストーリー

無事に完走しました。28時間30分ぐらいです(制限時間30時間)。100kmクラスのレースだと、2年前のTransLantau以来の完走。この2年間は、怪我(膝)や体調不良でFINISHできなかったばかりだったが、肉体改造やフォーム改善を通して、ようやく大連100でのFINISHに結びついたと感じた。特に筋トレを本格的にトレーニングを取り入れて、筋肉量を増やしたのは大きな成果。肉体的にも精神的にもタフになれたと思う。

ただし、目標は24時間以内に完走しようと画策していたものの、夜スタートレースによくある睡魔との闘い、あとやはり膝に不安を抱えながらというのもあり、前半は慎重にレース運びをしました。ただ、睡魔には勝てず、前半はどうしても思うようにペースが上げられず、CP4(38.5km)とCP5(55km、ドロップバッグあり)で仮眠をとって、後半回復につなげられた。その甲斐もあって、ラスト10kmぐらいは、ええ感じにペースを上げられて、最後気持ちよくゴールできた。ゴールテープの後ろで待っていた主催者の于雷さんに、ゴールの祝福と熱い抱擁をめっちゃうれしかった。こんな夜遅くまで、全ランナーを待っているなんて素敵すぎる。

コースの話、香港にも匹敵する夜景

コースに関しては、最初の18kmはほぼロードで、ボーナスコース。CP2(18km地点)に90分ぐらいで到着。しかし、そこからテクニカルな登りと下りを繰り返すタフなコース。大連市内はそれほど高い山がなく、最高峰でも250mぐらいです。ただ、小さな山を細かくアップダウンを繰り返すことで、累積標高5800mになるんで、まあめっちゃきつかったよ。最後までラクをさせてくれない厳しいコースです。全体的に大都市大連にある周辺の裏山を走りまくる最長30時間の旅ですね。

大連市内の夜景はめっちゃきれいだった。香港の夜景もきれいだが、大連もいいぞ。レース序盤ある全長6kmの星海湾大橋の夜景は、他のレースではまず体験できない。これ、トレイルレースだけでなく、ロードレースでも6km橋の上走るのってないんじゃないかな。

あと、山と山の間は大連の市街地や住宅街のなかを徘徊します。標高が低いがゆえに、大連の街もダイナミックに楽しめます。

エイドステーションの食べ物とドリンク

エイドステーションの数は、全部で11か所。

ほぼどのエイドでも、カップ麺とお粥、パンは提供されます。薬味に中国の漬物(ザーサイなど)が提供されており、お粥やカップ麺に入れると美味い。ザーサイには発酵時にできる消化酵素(?)や塩分も含まれているので、ランナーの消化を助けたり、塩分補給になるらしい。

CP4(景山小区)は、住宅街のなかにある食堂がエイドだったんで、本格的な中華料理(卵とトマトの炒めたもの、野菜炒め、肉の炒めたなど)が提供されます。あと、1か所だけ肉まん(包子)も食べられます。

どれもうまかったが、さすがに中国に入国してからずっと中華料理(火鍋、お粥、水餃子、麺類など)で、しかもレース中はずっと中華料理ばかりだったので、レース終盤さすがに飽きて、「请给我面包、水果!(パンとフルーツください)」と言うようになりました(笑)帰国後は、ずっと日本食ばかりです。お寿司、うどん、うな重最高!!!

公用語は中国語

中国のレースなので、当たり前だが公用語は中国語です。英語は、ほとんどのスタッフが通じません(于雷さんと数名のスタッフは通じた)。むしろ、日本語の理解できるスタッフのほうが多かったような・・・(笑)ランナーもほとんど中国人なので、スタッフもそうだし、ランナーもそうだし、大連市内に住民、みんな全員が中国人だと思って接してくる。多少中国語勉強しているので簡単な会話ができたが、込み入った話になるとマジでわからない。

でも、僕が日本人だとわかると、「日本のどこに住んでいるの?」「加油!」とかいろいろ簡単な中国語で接してくれるので、楽しかった。山を歩く中国人ハイカーさんとは「何km走るの?」「100公里」と会話したり、大会に参加していない市民ランナーおじさんが僕に並走するように「腕をこうやって振るんだよ」「そのストック持ったるわ」とめっちゃ絡んできたり、中国の人はおもろいなーと思いました。まあ、いままで勉強してきた中国語が役立ったと実感。

最後に・・・

大連100は、自分にとってはいい経験となった。2年間100kmクラスのレースが完走できなかった辛さが、ようやく報われたレースとなった。膝の不安との闘い、睡魔との闘い、とらえずこれらを魂で乗り切ったレースだと思った。とりあえず、何とか完走!!

そして、この写真はCP3(文苑広場)にいた于雷さんとツーショット。包容力というか、オーラあると感じた。そして、他のランナーとのツーショットなどに応じるファンサービスも旺盛。于雷さんが、中国で人気がある理由がよくわかりました。レースのコースだけでなく、彼も含めて大連100なのだなと感じました。

最後に、一緒に大連100に僕と一緒に参加した日本人ランナーのみなさん、4日間ありがとうございました!初めての中国大陸だったんで、多少不安なあったものの、土地勘や僕より上手に中国語をこなせるひともいたので、大変助かりました。あと、一緒に食べた本場中国の料理を楽しめました。また、どこかのレースでお会いできたらと思います。