最近何かと話題の ChatGPT。なにかの調べ物から、ポエムの作成、そしてコードの作成までやってくれるスグレモノです。最近、ChatGPT を使い始めて仕事でも一部使わせていただきましたが、結論から言うと「使え」です。
私自身は、職務上バリバリ毎日コードを書くことはないのですが、時々コードを書くことはあります。私のポジションは、どちらかというと顧客と調整の上、どのようなアーキテクチャが良いか、運用をどのようにするといった、より上流工程がメインではあります。ただ、PoC 段階などいくつかアーキテクチャの裏付けでインフラを構築したり、コードを書くことはあります。
使い始めて1〜2週間程度ですが、実務を通してどういったメリットが有るのかをまとめてみました。
捜し物を探す時間が減った
Google 検索は、色々と注意散漫になる。
Google を使って、調べ物するときは、Google の検索ワードから検索をして、そこから公式ドキュメント(英文)を読んだり、もしくは Qiita や Stack Overflow、Zenn といったエンジニアの Q&A 的なコミュニティサイトから調べたり、はたまた GitHub で直接コードを読んだりなどをしています。これが結構時間がかかります。
特に、Qiita や Zenn といったエンジニアが書いたコードは、鮮度があって、古い記事も散見されて、あまり参考にならなかったりします。結局は、公式ドキュメントを呼んで理解したほうが速かったります。
Google の検索は、あくまで「あなたが探している質問に関連したサイトは、これじゃない?」といった形で、参考になりそうなページを紹介してくれるのがメインタスクだと思います。そこから、目的のページだったかどうかは、人間が判断する必要性があるが、まあ文献が古かったり、SEO で汚されたサイトだったりと、意外に無駄な時間をようする。
Google の検索結果や、リンクされたページを見ていると、Adsense などの広告バナーが目に入ります。そこで、「あ、欲しがっているガジェット」「面白そうな案件の求人広告」といった注意が本業を妨げてしまい、そしてクリックして本業に集中できなくなる始末ですw
ChatGPT は仕事に集中できる UI になっている
ChatGPT は、「探している文献(リンク)を紹介する」のではなく、質問に対する「答えを返す」のが目的になっています。そのため、シンプルに調べたい内容だったり、欲しいコードが AI によって生成されるイメージです。
例えば、以下のような質問すると、サンプルコードが帰ってきます。

で、ChatGPT のすごいとろこは、単にコードを返すだけでなく、コードの下に簡単な解説をしてくれます。前提条件であったり、どういった用途で使われるかと言ったことを返してくれます。

あと、ChatGPT のすごいところは、「プログラミング言語を Go から TypeScript に変えたい」といえば、TypeScript 版を返してくれるスグレモノです。

一応、日本語で質問すると日本語で返してくれるけど、時々何故か英語で返されることがあります。ちょっとおまけで、中国語で答えを返してみるとこんな感じになります。すげーわ。

また、ChatGPT の UI には現在は広告バナーはありません。そのため、仕事に集中できます!もしかすると将来的にマネタイズするために、広告バナーが入る可能性はあるが、現時点では ChatGPT Plus という形で月20USDが提供されています。
ChatGPT は、エンジニアの副操縦士(Co-Pilot)
「AI は、人間の仕事を奪う」というフレーズはよく耳にします。そして、ChatGPT も AI です。さて、ChatGPT はエンジニアの仕事を奪うのだろうか。私が思うに、現時点での ChatGPT ではエンジニアの仕事を奪うということはならず、どちらかというと副操縦士という感じになるのだろうと思います。あくまで、主役はエンジニアです。私が触った限りでは、複雑な質問をしても私が意図した答えが返ってこないので、ChatGPT がエンジニアを代替することは今のところはないと思います。
また、実際のエンジニアの現場はより複雑で、ChatGPT が返した答えをそのまま利用することはなく、ほかの答えと組み合わせたり、そこからアレンジしていく必要があります。もちろん、返ってきた答えが正しいのか、実運用で使えるのか、セキュリティ上問題ないのかの判断はやはりエンジニアの仕事です。そもそも、エンジニアでないと、ChatGPT に対して質問すること自体が難しいと思います。どのように質問したら、良い答えが返ってくるかは質問者の質にかかってくると思います。
もしかすると、10年後、20年後だともっと複雑なことを AI がやってくれるかもしれないが、それでも主人公は人間のエンジニアだと私は信じています。
今後の展望
ChatGPT の登場は、やはり革命的だと私は感じました。その証拠に、Microsoft が巨額の投資をしたのと、Google がすぐさま反応して対抗製品である「Bard」のリリースを準備を進めています。おそらく、Amazon も類似のサービスを出してくるだろうし、中国勢もその動きがあります。
2023 年は、対話型チャットAI元年といっても過言ではないでしょうし、エンジニア、クリエーターからあらゆる人の仕事を支えてくれるものになると感じています。